トレース―5代目の山岳迷走記 ―吾妻連峰北側登山口JR峠駅周辺中心― ## ―目次― ## ・序 ・山の用語 (5代目のレポートを読む前にざっと目を通して) ・5代目選定登山コース とレポートの入り口 →GO ・峠八景とは? →GO ・登山報告に関する山河・景勝データベース →GO ・吾妻連峰概要 →GO ・ギボシ丸の『ワン だ Fall』 →GO ・峠の茶屋選『前川九瀑』 ・滝犬・ギボシ丸の峠駅から遠足マップ(2010年峠駅時刻表付き)
## ―序― ## いわゆる山のシーズンは、すなわち当店繁忙期であります。基本的に定休日はないので 紅葉時期の超繁忙期は登山レポートはほぼ無理です。お店で提供する山の食材を求め て早朝数時間山に入ることは多いのですが、半日以上もしくは宿泊を伴う登山となるとな かなか…。大手を振って仕事を家族に頼めるのは梅雨や台風などの開店休業日。これ は登山不適日ですね。まあ都合をつけながらおいおいと歩こうと思います。 100名山や北アルプスのような人気のエリアとは別の切り口で低山の魅力を報告でき たらと思います。そして、「このページがきっかけで歩いてきたよ」と峠の茶屋の5代目に 声をかけていただけたらうれしい限りです。2007年9月23日秋分の日 ## ―山の用語― (5代目のレポートを読む前にざっと目を通して)##
## ―5代目選定登山コース― とレポートの入り口 ## 2008年から随時踏査報告の予定です(赤文字から登山レポートへリンク) 第T部 地図に登山道ありの正統派コース
第U部 廃道探査、やぶ尾根歩き、沢登りの冒険コース
第V部 体力勝負の雪中行軍記
第W部 番外編 上記の選定基準にこだわらない お手軽・足軽 ショートトレッキング
## ―峠八景とは― ## 自分は昭和51年生まれだが、小学生だった50年代の記憶では峠駅は登山客でにぎわ っていたような気がする。当時はまだ駅員がいて、旧峠駅の上りホーム、下りホーム、駅 前広場、滑川温泉案内所にそれぞれ登山概要地図看板があったように記憶する。(現 在滑川温泉案内所の登山地図のみ現役)なかでも上りホームの登山案内は”峠八景”と 称し選択した8か所を、詳細な絵で描いたものが掲示され、汽車の中の人にも見えた。 残念ながら現在のように手軽に写真を撮れる時代でなかったこともあり、資料が少な い。(フィルムが高価だった時代に、毎日見ている看板を撮ろうなどとは思わなかったの だろう。ましてや自分は小学生だったし) 数少ない写真。絵が丁寧に描かれていて結構大きく存在感もある。当然、登山コースと からめた8か所である。ドライブで山の温泉にという現在の風潮では”峠八景めぐり”をし ようという人は現れないだろうと思う。 ***旧峠駅上りホームの”峠八景”の絵***
***旧峠駅上りホームの登山案内板*** ***旧峠駅下りホームの案内板*** 塗りつぶされた下段を読み取る『峠スキー場 各級向き 南方50m 徒歩1分』 ***滑川温泉案内所の唯一現役の登山案内板*** ***2006年設置、現峠駅構内の地図*** 昨今の登山者の減少に伴い?掲載エリアが狭まっている。というか、登山者には使えな い地図になってしまった。 @方位方角が記されていない。この地図では上が南。下が北となる。 A登山道は滑川温泉〜滑川大滝のみ、あとは車道、林道を利用したコース設定。 Bゆえに、登山道を使う「峠八景潜滝」「峠八景明月湖」が削除されている。 C潜滝の替わり?かどうか分からぬが、「亀滝」登場。 →亀滝 滑川大橋真下の落差数メートルの落ち込み。滝といえる大きさかは微妙 →鶴岩 亀滝の近くにある岩壁。亀の対ということで鶴と名付けられたとされる。 ## ―5代目の登山報告に関する山河・景勝データベース― ## ***登山に地図は必須。しかしすべてが記載されている地図はなかなかありません 地図は自分で歩いて書き加えるものです*** 使用地図 国土地理院 1:25,000地形図 天元台 国土地理院 1:25,000地形図 吾妻山 国土地理院 1:25,000地形図 板谷 ゼンリン 『登山・ハイキング29 磐梯 吾妻山 1:50,000』 昭文社 『山と高原地図11 磐梯・吾妻 安達太良 1:50,000』 ≪画像へリンクを張っているものもあり≫ ≪登山報告の度に地図比較調査・更新≫ 25000分の1地形図に記載されている山河・景勝
※いずれも主要な「吾妻連峰」の地図に掲載されている 25000分の1地形図に水の流れは記載され名の記載されていない沢
※ゼンリン地図には記載、昭文社地図には未記載 25000分の1地形図に未記載の山河・景勝
※ゼンリン地図には記載、昭文社地図には未記載 ## ―吾妻連峰概要― ## 吾妻連峰は、東西18キロ、南北12キロ、面積220平方キロに及び那須火山帯の中 で最大の火山群である。その火山形成は、西大巓火山の基盤のうえに古く長い火山活 動の過程で、高倉山・家形山・烏帽子山・東大巓・西吾妻山の各火山が噴出し、今日の 広大な連峰を形づくったものであるが、これらの各峰は、独立火山体として、例えば高倉 山はトロイデ型火山、東大巓はアスピーテ型火山の典型など、それぞれ個性と特色を持 っている。 主峰は西吾妻山の2035メートルで、東北では飯豊連峰につぐ高い連峰である。そし て主稜線は、福島・山形県境に連なる西大巓〜家形山の東西方向に走る西吾妻火山群 と、高倉山・家形山〜一切経山・吾妻小富士の南北に走る東吾妻火山群に大別される が、この稜線の地形は三つに大別される。 まず、西大巓(1982メートル)〜東大巓(1928メートル)に至る6キロの稜線は、広く なだらかで、山頂まで原生林と高山植物で覆われており、多くの雪田や高層湿原を形成 している。稜線にある最も大きい弥兵衛平(1830メートル)は、平均斜度2度に満たな い平坦地で、面積100ヘクタールをこえる湿原となっており、無数の池や沼が点在して いる。 東大巓〜家形山の4キロは、せまい起伏の多い尾根で山頂まで原生林で覆われてい る。この二つの尾根の西吾妻火山群は古い火山であるのに対し、東吾妻火山群は若い 火山である。家形山〜一切経山の6キロの稜線は、比較的新しい火山・火口が集まって おり、尾根はあまり明瞭でなく、礫原が広くなり、一切経山は、いまなお噴煙をあげてい る活火山である。吾妻連峰は、那須火山帯にあり、火山エネルギーが大きく、南の安達 太良・磐梯火山などとともに、火山学上も興味深い地帯であるとされている。 吾妻火山北斜面は、古い火山であるため、浸食作用によって自然の彫刻をつくり、各 方面に深い渓谷と大きな瀑布があらわれている。これらの渓谷の河岸には渓谷流が「地 形の逆転」で台地化した若女平・天元台・萱平など1300〜1400メートルの高原を形 成し、また、火山泥流により600〜800メートルの下方まで広い平坦地をつくった泉平・ 狐穴・茂皮平・清六平・向山・滑川などの緩斜面を現出し、これらの高原は観光レクリエ ーション活動の基地として好適である。また、東吾妻地区の姥湯〜東大巓の地帯は著し い変質作用と浸食作用が行われ、東洋的な枯淡な山容を呈し、姥湯爆裂火口跡の威容 な景観とともに、興味深い地形である。 ## ギボシ丸の『ワン だ Fall』 ## 赤滝沢に入渓しました。水に含まれている金属成分が多いのかな。濡れる部分が濃い色だ。 飲み水持参で歩こう。ボクの水筒は5代目が背負ってきてるよ。 赤滝沢右俣の小滝。二俣から上流に歩いて30分くらいするとこんな感じの流れだよ。 五色林道の平小屋滝。霧が濃い日に5代目が強引にボクを連れ出したんだ。滝見のときって それなりに「滝がありそうな雰囲気や滝音」って予告があると思うんだけど、普通の林道歩きで 突然滝があらわれてビックリしたよ。 2010.6.7改訂 |