5代目の山岳迷走記番外編 山岳迷走記の目次ページへ ほんとにちょっとした山登りですが…薬師森山頂展望台360℃の視界があります ついでに「ある」滝についての間違いを訂正します 2010年6月17日 6月15日、一昨日ですがようやく今年第1回目のタケノコ狩りをおこなえました。生育が10日 ほど遅いと感じられます。タケノコ狩りの様子は「かわら版 2010年」のページで。でもってタ ケヤブという息のつまりそうな空間で作業をしていた自分とギボシ丸は、はねをのばすつもりで 姥湯温泉の裏山である薬師森に登ってきました。 15年くらい前までは姥湯の露天風呂の横に登山口があったんですが、現在では吊橋を渡って すぐの右手。意識してみていないと気付かないかもしれません。 つづら折りの登山道です。しかし、一昨日タケヤブで難渋していたわれわれにとってはなんと快 適できれいな道だろうか。 途中2か所ほど「姥湯爆裂火口跡」を展望するベンチがあります。2つ目のベンチの近辺が重 要なポイントなんですが…それはのちほど。 展望台の標柱が荒れているので注意。実は山行途中出会った登山者(といっても姥湯の宿泊 者の軽い散歩のようですが)は展望台に入ってきませんでした。後で聞いたら「標柱は見たが 展望台があるとは知らなかった」と。登山道のピークは展望ないんです。展望台までの分岐路 がありますのでよ〜く見てください。はっきり言って、展望台へ入らないとここまで登った意味が ありません。このヤブ道からわずか3分の先に360℃展望があるんです。 ケルンそしてベンチも据えてあります。ただ展望がいいかわりに風があるのでそれに適したも のを着る必要があります。木々の枝も風の影響をうけて風上側に伸びていません。 2時間ほど滞在しましたが雲がスカッとなくなることなかったのが残念な展望写真 南東方向は大日岳の崩壊壁 北東方面はゴリラ山(高倉山)と福島市街遠望 肉眼ではほどほどに見えたのにまるでダメな1枚になってしまいました 北西方面は栂森の分水嶺尾根と米沢市街遠望 本当に素晴らしい日は朝日連峰や蔵王連峰も確認できるのですが… 南西方面は高層湿原のある弥兵衛平そして東大てん そして東大てんから派生する谷間には… 雪どけ水が滔々と落ちている潜滝 薬師森ですから祠は薬師様でしょうか。ケルンを風除けにしてコーヒーをわかしたり… 今回は自分のほうがはしゃぎ疲れて寝てしまった。ギボシ丸くんは退屈。 さて「慰安登山の部」は終了。もう1つの目的の解決をしないといけません。それは… 姥湯三階滝を間違って認識している人がいる事 まあ、滝に興味のない方にとってはどうでもいいことかもしれませんが、それでも一個人の中で の間違いならともかくウェブ上で間違ったままの情報が広がることは「このエリアをテリトリーと している5代目にとってはなはだかんばしくないのです」 姥湯三階滝は登山地図に限らずロードマップやツーリングマップにも名前は載っています。 ですから、姥湯の露天風呂に入られる方はついつい三階滝を探すのかも知れません。その間 違って認識してしまうものとは、これ 露天風呂上部に確かに小滝がかかっています。ですがこれは三階滝ではありません。 ロードマップのような地図ではわかりませんが、登山地図や地形図を見ると一目瞭然。三階滝 は姥湯の露天風呂からは見えない角度にあります。 かつては川沿いにあった登山道で三階滝に近づけましたが、写真のようなザレ場です。登山 道崩壊後は復旧の見込みなく今では隠れ滝になっています。 赤滝沢赤滝は登山者の人気コースからはずれて隠れ滝になりましたが 姥湯三階滝は名前は知られているものの今では近づけない。しかも「ニセ三階滝」が存在する ため上流に本物があるとは気づかれないという変わった理由の隠れ滝なんです。 ≪(滝好きさん方へ≫ 自分はここに(といっても下の峠駅前に)生まれて30数年ですが、幼い頃の時の記憶をたど っても、本当に姥湯の風景がかわりました。かつての露天風呂わきの登山道の記憶もありま す。また滝の対岸側の崖の上のほうまで展望用の階段がありました。ただそこから三階滝が 見えたかは記憶にありませんが。 それはそうと最近は崩壊が顕著に進んでいて河床工事を延々と行ってる状況です。平成18 年の崩壊・氾濫で露天風呂が埋没もしました。沢を歩いて滝を見に行きたいとは自分も思いま すが極めてリスキーであります。温泉さんの縄張りですので、さりげなく、遡行したいと許可を 得ようとしましたが眉をひそめられました。工事従事者の監視?や入浴者の前を強引に遡行 するタフさもありませんし、姿を隠しての隠密行動もできそうにない…。 今回、遠望で1段だけですが本物の姥湯三階滝をアップします。自分はコンパクトのデジカメ なもので参考程度の写真しか撮れませんから、あとは皆さんのカメラと腕ですばらしい写真を 撮ってください。 ↓これは前述したつづら折り登山道の2つ目のベンチから「姥湯小滝群」上流部の写真 写真中央より少し上の大仏さんのような巨岩(姥湯さんでは観音岩と呼んでいる)に注目 ↓2つ目のベンチの展望ポイントからさらに登った樹林帯の切れ間からの写真 観音岩の背後に白布!!これが姥湯三階滝(1段のみですが) 本物は露天風呂から見えないところにあります。 ウェブで検索かけても三階滝経由の登山道があった頃の記録は文字のみで、画像はその登 山道の鎖場から撮ったという鮮明でない1枚しか探せなかったけどどれくらいあるのだろう。 とりあえず、赤滝に続いて本物の三階滝を掘り起こしてみました。あとは…どうなるんでしょ う?? ああっ、自分は滝を2つ見物したけど滝犬であるギボシ丸くんは滝を見られんかった〜! 参考データ 姥湯登山口から薬師森展望台まで45分 帰りは30分 三階滝への鍵となるベンチはこの登山道の6合目あたり 2010.6.17作成 |